ManSteflat Diary

フラットコーテッド・レトリーバーのマンディとステラが、イギリスの野原を駆けめぐる。お馬さんも出てきますよ。

上出来のコメディ CLYBOURNE PARK

先週の土曜日3月26日は、オックスフォード大とケンブリッジ大のボートレースの日でもあり、また、緊縮財政と公費支出削減に抗議する大規模なデモがロンドン中心部で行われた日でもあった。
当然、電車や地下鉄、道も混む。
テームズ川は家から近いため、最寄の小さな駅も、ボートレース見物客たちで普段にはない賑わいだった。
で、よりによって、こんな日の夜7時半から始まるお芝居のチケットを、そうとは知らず、もう2ヶ月ほど前から買っていたので、Hと出かけることに。
案の定、電車には人が乗り切れず、1つ見送ったが、次のには何とか乗れた。
ロンドンの街中も、思っていたほど混乱はなく、いつもより人通りが多く、活気があるといった程度。
でも、後でニュースで見たところによると、場所によっては、やはり怪我人や逮捕者がでたらしい。


で、肝心のお芝居なんですが、ドミニク・クックと言う監督の、「CLYBOURNE PARK」という、白人と黒人の人種間のセンシティブな問題を扱ったコメディ。
舞台は、前半が50年代、後半が現代の、アメリカはシカゴの同じ町。
中産階級の偽善者振りをあざ笑うような、毒気がある。
何人もの出演者が次々と早口でまくし立てるし、当然、私は台詞が全部分かるわけではないのですが、でも、分かる範囲+役者さんの表情や体の動き、間のとり方などが上手いため、とても楽しく見ることができた。
やっぱり、お芝居って、台詞だけじゃないんですよね。
いいお芝居がかもし出す空気と言うか、そんなものが、感じられ、評判どおりだった。
ただ、もちろん全部台詞が分かった方がもっと楽しめるのは間違いない。
例えば、私は別にシモネタは好きではないけど、非常に観客に受けたそれ系のジョークがあり、stuck up と言う単語が入っていた。
後で、Hに、なぜあれがあんなにみんなに受けたのかを聞いたら、どうもstuck up を上手く2つの意味で使っていたからということが分かった。
ひとつはすぐに思いつくように、stickの過去分詞、もうひとつは、stuck upで、気取ってツンツンした嫌な感じの、という意味があるらしい。
そういうことは、やっぱり知識がないと、分かりませんよね。
できたら、日本語版でも見てみたいです。ジョークの翻訳が大変だろうけど。


余談になるが、友人が文学座の制作に携わっているのだけど、ドミニクさんが脚本を手がけたお芝居を去年かけたことがあり、その時にドミニクさんにも来日してもらい、お手伝いをしてもらったそう。
彼は、お値段的にお手ごろなホテルに泊まり、電車で稽古場まで通うことになっても、文句ひとついわず、ニコニコして対応してくれ、ありがたかったそうです。




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