ManSteflat Diary

フラットコーテッド・レトリーバーのマンディとステラが、イギリスの野原を駆けめぐる。お馬さんも出てきますよ。

若者の暴動を防ぐために、恐い警察に?

イギリスでは、今回暴動を経験し、いろんな議論が交わされています。
年齢性別を問わず、みなさん、とても議論好きな国民です。


その議論の中でも、刑罰が軽すぎる、警察にあまり権限がなく、親も含めて青少年に甘すぎる、などの意見が、大きく取りあげられているもののひとつです。
なにしろ、刑務所が混みすぎていることもあり、ちょっとくらいの軽犯罪で投獄されることはないようです。
また、若者にとって、現行の警察はあまり恐い存在ではない。
それで、彼らは気軽に悪の道に走るのでは、と。
また、親の愛のムチも厳禁です。人前で子供を殴ったら、本当に通報されるようです。
(それくらい、家庭内での虐待の実態が酷いということなんでしょうけど。)
暴力は確かによくないけど、親が責任を持って規律は守らせるべきだという意見がよく聞かれるようになりました。


キャメロン首相は、アメリカのスーパー・コップと言われている、優秀な犯罪取締りの警察官のトップだった人を雇うことにしたようです。
この人のおかげで、ロサンジェルスも、ニューヨークも犯罪が激減したのだとか。
イギリスの警察はかたなしですが、首相も、どうにかしたい、と焦っているのかもしれません。
パフォーマンス?って気もしますが。


それにしても、イギリスでは、警察や当局が大きな力を持つことを国民がとても嫌う傾向があるように思います。
そういえば、「1984」と言う、ジョージ・オーウェルの小説は、60年以上も前に書かれたのですが、当時爆発的に売れ、今でもとてもよく読まれている小説のひとつです。
私も、外国人のための読書クラスで、読みました。
極端な全体主義の社会で苦しむ個人を描いたもので、やはりスターリン体制化のソ連を意識して書かれたものだそうですが、もう、秘密警察がとにかく恐いんです。
心底、ゾーッとします。拷問の仕方がすごかったり....
これ、映画にもなっています。
で、やっぱり、反全体主義って、この国の人たちの思考回路にもう、しっかりと組み込まれていると思うので、警察当局の権限に敏感になりがちなのかな、と。
でも、もう、そんなことは言っていられない、もうすこし、強い警察、犯罪者を恐がらせる警察を、と、思う人が増えてきているのかも。
イギリス人って、極端に走ることはないので、私は心配していません。


長くなってきたので、これくらいにしておきます。
マンステも、ちょっと不満気なので。


写真は、暴動の後のお掃除にボランティアで集まった地元の方々です。エライ!



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